詩人:どるとる | [投票][編集] |
終電も過ぎたプラットホーム
改札の向こうには 終わりのない闇が広がって
雪が降りそうなくらい 寒々しい 空だから
ポケットに 両手をいざなわれ
吸い込まれるように 入ったコンビニで
少しの つまみと缶ビールを 数本買った
毎年冬は 寒いねってただそれだけで
震えているうちに終わってしまう
案の定 翌日の朝は雪が降ったよ
息まで白いよ 吐き出されてすぐに消えた。
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人生は 辛いことがどうしたって多いからね
時には すべてを放り出してしまいたくなる わかるよ
だけどそんなときこそ
負けちゃいけない気がする
見上げた空に 星が流れた
願い事を 言う暇もないくらい
忙しい僕らを 風が笑ってる
懐の寒さに ふるえながら
夜が明けるのを待ってる
大丈夫なんて 言葉は宛にはならない
でも 今は 他に思い付かないんだよ
ごめんね ドントウォーリー
転ばぬ先の杖だって そんな ことわざもあったっけ
だけど 道しるべにするには いささか頼りない
ベイビー 地図なんて放り投げてしまえ
そんなもの 役には立たないから
まだ出会ったこともないメロディを
探して ギターをつま弾き枕詞で遊ぶ
アルペジオの はじけるような 波
明日のその先が 知りたくて
走り出す 滑走路なんかいらないのさ
夜空に散らばる星を数えて
途方もない 夢を数えてゆこう
ご心配なく ドントウォーリー
落ちるような リズムに 導かれて
世界の果てから駆けつけてきた
真新しいドキドキ 抱きしめたい
懐の寒さに ふるえながら
夜が明けるのを待ってる
大丈夫なんて 言葉は宛にはならない
でも 今は 他に思い付かないんだよ
ごめんね ドントウォーリー。
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坂道の下のこじんまりした喫茶店「風」
マスターが 淹れてくれる珈琲が 好きなの
めっきり寒くなってきました
お体など 壊さないように
体をあたためて ください
言葉が 染みるよ
言葉はなくても そこには
果てのない 優しさが あったんだよ
今もそこに 風は吹いている
君を呼ぶ 懐かしい声
坂道の下の こじんまりした喫茶店
マスターが淹れてくれる珈琲と時々見せてくれる笑顔が好きなの。
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枯れ葉が 舞う道の上に冬が降りてきて 寒そうに 君は襟を立てた
自販機で 買ったばかりの珈琲を飲んで
温かいねって 笑ったのは昨日のようだ
背中あわせでも互いの心が見えていたのに
僕らは 醜ささえも見つめてしまった
君が好きだったあのメロディと レコードを道連れに
風の中に 歩き出していこう
いくつもの言葉を知っているのにな 知っているつもりだっただけ
最近嫌なことばかり 続いていたから
ため息でもつかなけりゃやっていけない
どうして僕は悲しい歌なんか歌っているんだろう
手放せない 涙が語りかけてくる
覚えたての メロディと あのコードを 抱きしめて
闇の中に 駆け出して行こう
背中あわせでも互いの心が見えていたのに
僕らは 醜ささえも見つめてしまった
君が好きだったあのメロディと レコードを道連れに
風の中に 歩き出していこう。
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街の日は暮れて 今日も 終わるよ
待たなくてもすぐに夜はやって来るだろう
茜さす帰り道の 切なさを ポケットに詰め込んで
どこか遠くに 行きたい気持ちを
風が運んでいくよ
電車の窓から見えた街並みは
疲れはてたように 見えたよ
ただいま おかえり 交わされる 言葉が
どんなあなたにも 聞こえるように
そう願う僕は なぜかいつの間にか
涙を 抱きしめていた
その理由を 僕は知っている。
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目には見えない光がある
耳には聞こえない音がある
目を閉じて探すのは
耳をふさいで探すのは
そんな音や光
暗闇の中に落ちた
涙があるのなら
意味なく消える数秒も
重なって 美しく輝く
またとない 命を持つ
この世界にたったひとつの名前の僕という存在は
ただ所在なく 立ち尽くす影を揺らして
明日に 吹いていく風になる
手の届かない 場所がある
どんなに 手を伸ばしても届かない
小さな手のひらに ふれるぬくもり
そっと 消えない思い出を刻んで
窓越しに見る 木々のひとつ
枯れ木から 落ちたひとひらの葉に
重ねた 命の末路
日の落ちた 街並みは 言葉もないまま 明かりを抱いて
笑う君を 遠くから眺めてる
かけがえのない暮らしを抱えて
老いていく体は きっと
僕にこう言ってる
老いていくことは
時の流れを 知ること
悲しいばかりじゃない まだ知らない明日を知ることができるから
またとない 命を持つ
この世界にたったひとつの名前の僕という存在は
ただ所在なく 立ち尽くす影を揺らして
明日に 吹いていく風になる。
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瞳に映るものを信じていたら
いつの間にか季節は通り過ぎ
随分いろんなものをなくしていたことに気づいた
カメラのシャッターを切って
世界を閉じ込めても
その時の思いには到底
及ばないよ いくら写真を 愛でてみても
ふれられない幻ならいらないのさ
手を伸ばしても 透明だからつかめない
かすれたような声で僕の名前を呼んで
穴だらけの傘で 雨を避けようとした
あの日のおろかさを忘れないで
痛みだけはずっと覚えておこう
鏡に映る 世界と逆さまの世界
それは小さな間違い探し
物語はまだ始まってもいなかったことに気づいた
踏み出したその一歩で何処まで行けるかな
時を重ねて 階段を作って 昇ってく
幸せはいつも 形のないあやふやな輪郭
ぼやけた ピントがただあるだけ
時を閉じ込めるカメラだって
光や風を閉じ込められなくても
思い出すだろうその時の気持ちを
それくらいでいいのさすべては
きっと 形あるものだけでは
ふれられない 場所がある
それを知ることもまた
生きることならば
心静かに受け止める
ふれられない幻ならいらないのさ
手を伸ばしても 透明だからつかめない
かすれたような声で僕の名前を呼んで
穴だらけの傘で 雨を避けようとした
あの日のおろかさを忘れないで
痛みだけはずっと覚えておこう。
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嵐のように やって来て
嵐のように 去っていく
俺は 俺は 仮面ライダー ストーム
数万馬力の 握力で 敵を残らず一網打尽だぜ
走れ 跳べ ダブルエンジン
変身 回転二段蹴り
必殺 ストームハリケーン天地を揺らせ
憎き敵の名は 機獣騎兵ヘルド・バウンド
地球の平和を乱すなら
正義の鉄槌 うけてみろ
いまだ 光速 稲妻ハリケーン
嵐のように やって来て
嵐のように 去っていく
俺は 俺は 仮面ライダー ストーム。
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この世界に 生まれて最初に目にしたのは
生んでくれた 人の優しい笑顔なんだろう
昔のこと過ぎて忘れているだけだ
ありがとうでは きっと足らないけど
それしか 言えないくらい
あなたへの感謝が あふれているんだよ
夕暮れの台所で まな板の上で野菜を切る
あなたの背中に 僕は大切なものを 見た気がする
言葉では言えない 愛しさが ある
言葉では言えない 感謝がある
時には あなたを 嫌いになって
時には わがままに傷つけた
でも今はそれが全部 思い出に なった
だからあなたに 僕が届けるに相応しいのは
この世界で一番きれいな言葉 ありがとう
おなかを痛めて 生んでくれたあなたは
僕を生んでよかった?って聞いたとき
何の迷いもなく 笑ってうなずいてくれた
僕はそれが嬉しくて泣いてしまったよ
確かめなければわからない愛なんて
きっと愛と 呼ぶには まだ 足らないんだろう
言葉には なり得ない 気持ちになる
いつの間にかそんな気持ちにさせられる
あなたの愛に気づけずに背中向けた
でもあとで気づくとあなたが正しかった
僕はただ意地を張っていただけだ
だから あなたが僕と同じように人生に迷ったときには
いくらでも 力をかすよ
一人一人にある いくつもの 愛のかたち
そのかたちは多種多様だろう でも
考えることは 大概同じようなもので
誰かを大切に思う気持ちには
そんなに大差なんてないだろう
だから 誰にだってその気があれば
同じ愛を届けられるんだ
言葉では言えない 愛しさが ある
言葉では言えない 感謝がある
時には あなたを 嫌いになって
時には わがままに傷つけた
でも今はそれが全部 思い出に なった
だからあなたに 僕が届けるに相応しいのは
この世界で一番きれいな言葉 ありがとう。
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夕暮れの道に影を落として
連なる 家々の明かりをたどって
道に迷わないように歩くよ
つないだ手は 火照って熱いくらいで
白い 吐息を 口元にまとわせながら
たまに 口癖のように好きだよとささやく
幸せは 言葉になんかしないほうがいい
決まったかたちや色なんかないんだから
ただ あるがままの僕で明日も君とキスをして
つまらないことで 喧嘩なんかしても
すぐに 仲直りしてまたきりもなく キスをして
何度だって 同じように 泣いて笑って
こんな風に 帰り道を 手をつないで歩ければ
幸せになんて いつだってなれるから
壁に所在なく立て掛けられた 傘
雨風にさらされて錆び付いている
僕らは とても恵まれている
「帰る場所がある」 それは思うより幸せなことだ
もうじき 日が沈むから 程なくチャイムが鳴るだろう
あの公園のそばあたりまで来たら
寒そうな 君の手を似合わない優しさで
握りしめた瞬間の君の笑顔を見たとき
僕はその笑顔のためなら どんなことだってできると思った
だから僕はその笑顔のために生きているんだろう
笑った顔が見たくて 無理をして しまうことも
喜びに変わるのは それもすべて君のせいだ
どこかからの帰り道 手をつないで歩くとき
僕は迷いなく思う その時が幸せであれと
重ねてく 時間は もう二度と 返らない
人は 一秒ずつ 命をすり減らして
日々を 生きてくから
そんなことも 忘れてしまうくらい
僕は 君との時を ただ 生きていた
遠からず訪れる死を 緩和してくれるのは 他ならぬ君の笑顔だ
ただ あるがままの僕で明日も君とキスをして
つまらないことで 喧嘩なんかしても
すぐに 仲直りしてまたきりもなく キスをして
何度だって 同じように 泣いて笑って
こんな風に 帰り道を 手をつないで歩ければ
幸せになんて いつだってなれるから。