詩人:どるとる | [投票][編集] |
君が寂しそうに 悲しいわって言ったのは
髪型を変えたのに気づかない
僕に君が見せた小さな優しさ
何度も 何度も 繰り返した雨と晴れ
どれだけ笑っただろう
どれだけ泣いただろう
最後の雪がとける
冬の終わりの日に僕の恋も終わった
さよならだけを 残して
まぶたの裏で思い出すだけの 幻なら
どうか その形だけでも忘れないでいたい。
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言葉もなく 始まった会話のゲーム
相手の 粗を探しては
誰もが 先手に立っていたいんだ
オセロみたいにさ 裏表があって 世界
白か黒か はっきりしてよ
裏をかくなんて酷い
嘘を 絡めて それを真実と思わせる 企み
回る 廻る
まわる メドレー
流行りという名前のメリーゴーランド
存在するすべてのものにある それに見合うスピード
絶え間のないループの中で 少しずつ
世界の 本質を 見る目を 養う
正しさの上を 合理と不合理かで判断し
嘘か本当かをはじいてく
出来上がった 世界に 残された輝きは
なんて 悲しそうに光るんだろう。
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花に決まった色があるように
形のないものに形を与えるには
少し 心を動かさければ
宛もなく 日々は流れ 道は途切れるまで果てまで続き
砂煙巻き上げる 風を起こす
旅人でもないのに旅を しているような
目の前にある世界がいつの間にか
君の全てに変わる
その時 あなたは
胸を張って 笑えるかなあ
今にも 途切れそうな会話も 凍てつくような寒さも
体を丸め眠る猫も
流れる雲の 先へ
物語は 急ぐだけ。
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夜空に並べた星を 撃ち落とすような
イメージで 加速してくスピード
景色を飛ばす 流線状になった 世界
止まらないで このまま 星になろう
きらめくような言葉を鞄につめ込んだら
夜明け前には まだ早い薄暗い町並みは
ロマンチックなんだよ 君にも見せたいな
笑ってくれるかな 三度目の正直で
解けない魔法をかけて 心を射止めてよ
小説にあるような ファンタジーじゃなくても
あるさこの世には 求めるロマンが
物語を急ぐ時間が ページを読み飛ばし
先へ僕を運んでく 気まぐれな風のいたずら
夜の街に 落ちた星を探しに 行く
理由をつけて一緒にいたいだけ
明日に向かって走れ スタートの合図を
心が受け取ったならもう 迷わないで
正しさなんて意味のないものだと 拒むだろう
そうさこの世界では ルールから 外れたところから
本当の 自分を探す旅が始まる
夜明け前には まだ早い薄暗い町並みは
ロマンチックなんだよ 君にも見せたいな
笑ってくれるかな 三度目の正直で
解けない魔法をかけて 心を射止めてよ。
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目覚めてから だいぶ経ってから気づいた
僕は昨日 君とさよならをしたことに
テーブルの上の煙草の空き箱とライター
邪魔臭そうに思うのは
今欲しいのは ニコチンじゃないからだ
とりあえず鏡の前で 笑ってはみたけど
何でってくらい 笑えないようになってた
君がいたことで 僕は 失ったものより遥かに
手にしたものの方が多いことを知る
君が最後に流した涙の意味が 今さら
痛いくらいにわかった気がするんだ
でも、君はもう 僕に 笑ってはくれない
駅のプラットホームで電車を待ってる
雨上がりの午後なのにまだ 薄曇り
君が好きだった 歌を 思い出していた
僕には恥ずかしいほどの 愛の歌が
君には どれ程 眩しく 思えたんだろう
君がいなくなってから 苦手だった料理も 洗濯も 出来るようになった
悲しいのは成果を見せる君がいないこと
この世界でただ一人愛すると決めた人よ
今も変わらずあなたは僕の一番だから
背の低い君に 口づけをするときに
屈んだ僕に 君は 背伸びをすりゃ 届くんだからねと ほほを膨らませた
何でもない時間が
今では どれ程 大切だったかを 僕は知る
そんな日が来ることを 出会った頃の僕は知っていたかな
知るはずもないさ
君がいたことで 僕は 失ったものより遥かに
手にしたものの方が多いことを知る
君が最後に流した涙の意味が 今さら
痛いくらいにわかった気がするんだ
でも、君はもう 僕に 笑ってはくれない
だから残された僕が 笑うんだよ
君のぶんまで 生きて。
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ふれられない幻ならいっそ この胸にある
否定できない思いに 心を奪われたい
ぬけるような青に 染まってく
いくら近づいても
離れていく 地平線
地図のない 世界なら 宛もなく 飛んでいたい
もしも僕に翼があったなら もう少し 自由になれたのかな
ふれられない幻なら 手の届かない光なら
追いかけていくだけさ ふれられない幻でも
こんなにもすぐそばにある
誰かを強く思う思いに 道は どこまでも
世界を 広げていく限界を越えて。