僕はまるでかかしのように空っ風に吹かれてひとり宛てもないまま途方に暮れていた広い街の中捨てても捨てても日に日に増えるばかりの不安をホルスターに詰めて こめかみに当てるまるで ロシアンルーレットみたいに撃ち放つ 空砲に喜ぶ 僕の顔情けなく 肩 落とす 僕はスケアクロウ悲しいスケアクロウ吹き荒れる風の中に立つ 群がるカラスに撃ち放つ豆鉄砲汚い手ぬぐいでできた頭に 使い古しの麦わら帽子 明日もまた僕はスケアクロウ…悲しいスケアクロウ…
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