詩人:どるとる | [投票][編集] |
幸せになるために
僕は日々積み重ねる
幸せをつかむため
僕は日々走り続ける
働いて 働いて お金を稼いで
媚び売って媚び売って 信頼 手に入れて
愛想を愛想を振りまいて 安全を 安全を確保して
いつでもいつでもぬるま湯の中に浸かっていたくて 立ち位置に気を遣う
所謂幸福ってそんなものなのかと思う
その中でその中で手に入れるものだと思う
それでもなぜか
本気じゃ笑えない
それでもなぜか
本当はうれしくない
幸せにはほど遠い
偽りの幸福の中で
むなしい笑い声がひびく日々
だけれど 愛想を振りまくことや媚び売ることやめたら きっと不器用な僕はやっていけないよ
幸福になるために
自分犠牲にするなら
他人に媚びを売り
愛想振りまいて
嘘でも 持ち上げて
上機嫌にさせて
それくらい 仕方ない
幸せって意味をはき違えているのは
ずっと昔からわかっていたけど
幸福を得るためには
仕方ない 仕方ない
いつもそればかり
幸せになるために
日々積み重ねる努力
目立たないように
物陰に隠れて
それが幸せになることですか?
それでもなぜか
本気じゃ笑えない
それでもなぜか
本当はうれしくない
幸せにはほど遠い
偽りの幸福の中で
むなしい笑い声がひびく日々
いつか抜け出したい日々です
幸福とは常に開放的なものであるはずだから
いつか僕も太陽の下を歩きたい
本当の幸福を夢に見て 今はただ賢い奴らのうしろで 嘘っぱちの笑顔を 振りまく
偽りの幸福の中で
悲しみに泣くことさえゆるされぬピエロの役を買って出た
観客の拍手と歓声を得るためだけの愛想笑いですべてを笑い話に すり替えて
偽物の幸福論で
己さえ騙し続ける 悲しいばかりの舞台上。