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どるとるの部屋


[1425] 呼び声ひとつ
詩人:どるとる [投票][得票][編集]


「雲は雨を呼び
君は僕を呼ぶ」

そのリズムとテンポはほぼ同位置にある

空が曇り 雲が低く垂れ込めれば 雨が降るのなんて時間の問題

君が何か 悲しいことがあればまず先に僕に頼るのがいつもの流れ

だから君は雲のように
雨を呼ぶように
しかるべき運命を
呼び出すべき名前を
口に出す

雨は一例
君に一礼
はい、なんでございますか…
応える僕

雲が雨を呼ぶように
君が僕を呼ぶように
必要な流れを手繰り寄せる

空から雨が降るように
どこからともなく僕が駆けつける

そして雨を降らしたら地面を濡らすように僕も君を悲しませることもあるけど
恵みの雨を降らせることもあるから

僕が駆けつけるのは
無意味なことばかりじゃない
いるだけで安心するならばそれはそれで役立ってる証だから

困ったら何遍でも
気軽に 呼んでね
君がこの世界で一番
おそらく宛にしてるだろう僕の名前を

雨を呼ぶ雲のように
君は僕には雲だから
ほら 雨を降らすように 僕をなにもない景色に咲かせてよ

君の呼び声ひとつで
僕は画面に咲くから。

2010/05/28 (Fri)

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