詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨のち晴れを繰り返すあの空のように
僕らの心の中にも天気が在って
入れ替わり立ち替わり悲しみや喜びが僕らをせわしく泣かせたり笑わせたりする
時間の概念に手とも足とも縛られた時計仕掛けの街
誰もが誰もしかるべき時間の線の上をなるべくはみ出さないように歩くよ
愛想笑いという華を見せびらかす人
おだててみたりする人
みょうにお世辞をこぼす人
街を歩いてみるといろんな人がいるね
だけどさ 僕みたいにさ 素直すぎるのかわからないけど他人にそこまでして得るものなどないと思う人だっているんだ
今日もどこかしらきっと悲しかったり楽しかったりして
平穏な日常でも
かならず どこかには探せば 見過ごせないシミのような苦い記憶が点在するんだな
だから 僕は不必要な言葉をひそめて
だから 君も不必要な感情をかくして
そして隠すものがなくなったときだんだん世の中が求める形から 大きくずれた人だけ 疎外されてく
そんな思い全て
風に流されるように
何ひとつ 叫べずに
日々こもごも 独り言のようにして 打ち消される
夕暮れの歩道
舗装された道
夕日が彼方に見える
カラスが鳴いて
僕も泣きそうになった
得意だったはずの強がりさえ 最早 役立たず
景色の画面の端で人知れず泣く僕を 置いてゆく 川の流れ。