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どるとるの部屋


[1477] 初恋
詩人:どるとる [投票][編集]


季節はずれの雷にうたれたこの胸ズキリ
あなたの瞳はまるでメデューサの瞳
僕はあなたに見つめられただけで何も言えなくなって 強がりさえ石みたいに固まってしまう

カレンダーは日々
数字を変えて
昨日が今日に
今日が明日に
時間は進む
その中で抱いた思いはいつの日か言えるのかな
だけれど伝えても届かないのなら言う必要もない言葉もある
でも伝わらないとはわからない

どうでもいいような人の名前なのに頭から離れない 消えない
どうでもいいような人ではないけれどただの名前でもないけど胸がしきりに苦しいんだ

それが初恋なのかなあ

的はずれの結論に言葉を濁しては
いつだって何もかも諦めてきた僕だけど
誰かを愛することは誰にでも許されたことだろう

人を愛することと
人に愛されること
どちらがどれだけ
どんなふうに難しい
そんなもの わかるわけもなくわからないほうがいいのかもね

どうだっていいような
どうだってよくないような
不思議な名前を僕はいつまでも忘れられないでいるよ
初恋という名の覚めない夢にうなされて

どうでもいいような人の名前なのに頭から離れない 消えない
どうでもいいような人ではないけれどただの名前でもないけど胸がしきりに苦しいんだ

そんな初恋をしている

ため息で曇る 窓硝子
頼みの心は死んだように
なんの返事もしてくれない

どうだっていいような
どうだってよくないような
不思議な名前を僕はいつまでも忘れられないでいるよ
初恋という名の覚めない夢にうなされて

どうでもいいような人の名前なのに頭から離れない 消えない
どうでもいいような人ではないけれどただの名前でもないけど胸がしきりに苦しいんだ

恋わずらい 特効薬はいまだない。

2010/06/12 (Sat)

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