詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
何気なくめくったページの隅
走り書きで書きなぐった言い訳とも卑屈ともとれない言葉
蹴り飛ばした空き缶がむなしい音を立ててへこむ その姿はまるで自分のようだった
途方もない苛立ちに胸をざわめかせ
遠すぎる位置から 未来に白旗あげる僕は負け犬だから遠ぼえ上げる
気を抜いたら どこまでも沈んでいきそうな底のない夜に身をあずけて 夢を見る
つかの間の安らぎと覚めたあとで気づくはかない夢の終わりに心は惑い
ひとり 口笛を吹く
負け犬にふさわしい
つまらない未来が速達で届いたのを僕はもう知っている
開けなくても中身はわかる
ずっと同じ日々さ
地団駄踏む 真夜中
事も無げにはた迷惑な天の邪鬼がにやりと笑えば 夢の中
そんな日々に
僕は今も
とらわれの中
出るに出られない
檻の中。