詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
言葉さえなくして
何も言えずにいる
僕はまるで
宇宙の片隅
置き去りにされた
ちっこい小石
廃材かき集めて
出来上がった未来
なんとなく
夢見ただけ
だから現実には到底届かないイメージで終わった世界
僕が夢見ていたのはただの下書きに過ぎなかった
たどり着いた岸辺で
待っていたのは
どこにでもあるようなありふれた毎日
金を貯めて 貯めて
働いて 働いて 働いて
毎日 同じ道 同じ景色 もう見飽きてるのに 笑ったりして
感情のない人形みたいな人たちに囲まれて心のほころび見つけてはつれない日々をチクチクと縫い合わす僕だ
言葉なくして
声もなくして
ここにあるのは
お世辞にも笑えない幸せと
平穏の裏側に隠された
言い様もないもどかしさだよ
涙はすぐ乾いて
しまうから
言い訳にはできないね
僕はただ心の中で不満をグチグチもらすだけだ
そして青く果てしない空は今日も見た目以上に遠いな
モノクロのアナクロ
白黒 無声映画
いつからか動かなくなった古時計
そんな喩えが似合ってしまう現実なのさ。