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どるとるの部屋


[1632] 恋遙か
詩人:どるとる [投票][編集]


心から愛してる
言葉ならなんだって言えるけどほんとうなんだ

悲しいほど この世界には雨が降っていて
僕らはいつもそれに濡れてしまうね

愛という光を授かったその日から
僕の人生はあざやかに見違えたはずだった

はじめての恋だから
どんなこと話していいかもキスの仕方さえわからない
すべてがはじめてのことだらけだった

今も変わらないと
言えない理由は
僕のせいだとわかってる
でも今さら何も言えない

波音遠くききながら
まどろむ 僕は
遠い日の恋を一気に飲み干した 何も残ってないワイングラスを恋しそうにのぞいた グラスの底に君の笑顔が光った気がした

その時 目の前の景色がにじんでぼやけた
思いがあふれた

ごめんね
今になって言えたよ

今は遠く何十年も昔の恋は遙かに離れていても光は絶えず輝いてる
悲しいほど つよくまぶしく君の笑顔が。

2010/07/18 (Sun)

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