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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


この歳になって
二十歳もこえて
いよいよ
僕もいっぱしの大人だね

遠い日の出来事だとばかり
思っていた未来に
今、立っています

夜の片隅 フッと息を吐けば ちらちらと見える街路灯の明かりさえ 悲しくなるほどねえ切なく見えるもんだね

夜空に浮かぶ 見事なくらいまんまるな月を
羨む僕はにじんでゆく視界に何ひとつ疑問はない

何も持ってない
手ぶらの旅だから
やすいもんだね
言葉も自信も夢も
泡となり消えた
夢見た憧れの果てに
小さく光る星ひとつ
かすかにまたたいて
それは叶わない夢になった

窓を閉めて
カーテンも閉めて
電気を消して
布団に倒れ込んで
今日1日分の疲れを癒すように眠る

今日の疲れ引きずるように明日目覚めたらかすか残る疲れにイライラしながらも重いカバン背負い出かける
それが僕の生活
果ては僕の人生

明日も見れるかな
見守るように
夜空に浮かぶ
輝く月

あたりまえな日々がほらなんだか
どこかやさしくて素敵さ。

2010/07/21 (Wed)

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