詩人:どるとる | [投票][編集] |
家に帰っても
ひとりぼっち
話す人さえ
いやしない
孤独な帰り道から
帰ったあとで
憂うつな気持ちで
食べる夕飯
ひとりで暮らすには広い部屋だから
そのぶん 切なさで埋まっている
言い訳だけ
卑屈だけ
愚痴だけ
抱け
月も涙でかすむ
蒼い夜
ベランダでふかすタバコ
もの思いに耽る
悲しみをもみ消す灰皿はあるはずもない
蓄積されてしまうもどかしさはスカイツリーさえも届かぬ高さまで積み上げられた
孤独な帰り道に
憂うつな食卓
ため息が切ない
揺れる街明かり
小さな街路灯
気休めの口笛
ひとりごとばかりの夜
時計が時間を刻み
朝が予定を崩さず
太陽つれやって来る
夜が明ける
1日がはじまる
騒がしくなる表通り
でもそんなありふれた流れさえぼくには意味のない繰り返しさ
さあ 行こう
宛のない旅へ 旅へ。