ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 道化師は死んだ

どるとるの部屋


[1787] 道化師は死んだ
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は悲しくなんてないさ
本当を隠す嘘で
また素直になれずに強がってしまった

僕はまるでピエロのように
悲しくてもひたすら笑ってる
おかしいね
おかしいね
こんなに傷だらけなのにね

夕日が落ちても
夜を月が照らしても
誰かが笑いあっていても僕の中にはまだ
許されざる気持ちが
残ってるから
素直にはなれない

誰かのために
世の中のために
自分のために
何を費やす?
何ができる?

たとえば
何十年も
考えても
答が出ないなら
僕のいる意味はありますか?

僕の中の道化師は死んだ
もう愛想笑いはできない
つきたくない嘘もつけない
お世辞も吐けない
そういうことにはならないでしょうか

涙が化粧を落とし
本当の素顔が出て
心が裸になった時
僕は何を思う?
誰に何を言える?

道化師は死んだ
道化師は死んだ
道化師は死んだ
そんなことばかり
繰り返しながら
つくため息ゆらゆら

切なさが表立つ帰り道は切ないばかりでつらい
それでも僕の帰る場所はきっとあそこしかない

ただなんとなく
空を睨んで
誰かのせいにしたくなってしまう
たとえば
フェードアウトするようにさよなら
もう明日に持ち越しってな感じで僕は目を閉じる

いつも
そうやって
気づくと
黄昏
涙がピエロから
本当の僕に戻すよ

道化師は死んだ
僕の中で 僕の中で
僕だけが知ってる
嘘で本当の真実さ

街中にあふれる
ため息がゆらゆら
油断のならない
切なさがちらほら
フェードアウトするように今日もやっぱり締めくくりはさよなら

そしておきまりの台詞
道化師は
道化師は
死んだよ。

2010/09/02 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -