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どるとるの部屋


[1833] 五番目の季節
詩人:どるとる [投票][編集]


言葉にできない夜は何も言えない
吐き出したため息が風に流されどこかに消えてゆく
こぼれ落ちる涙のそのわけは僕だけが知る僕だけにはわかってもらえること
でも見過ごしていいものでもないはずだろう

ひとりぼっち 夜の片隅 電柱の影の上たたずめば
何か見えてくるかな
暗闇の向こうに輝く星のような光が

とめどなく 絶え間なく流れてゆく時間
きりもなく 終わりなくめくられていく季節のページ
僕だけが置き去りのまま 冬が過ぎたのにいまだ来ぬ春
春はまだ遠いよ
僕はここにいるよ
夢か幻か 五番目の季節
木枯らしが吹きすさぶ最果ての地

ありもしない
生きる意味を
探してしまう人
行き場を失った旅人が最後にたどり着く場所

やまない雨が
降り続いてる
傘のない人は皆
否応なしに
濡れてしまう
月が輝く真夜中に
誰かが人知れず涙を流していても誰もそれを知らない

とめどなく 絶え間なく流れてゆく時間
きりもなく 終わりなくめくられていく季節のページ
僕だけが置き去りのまま 冬が過ぎたのにいまだ来ぬ春
春はまだ遠いよ
僕はここにいるよ
夢か幻か 五番目の季節
木枯らしが吹きすさぶ最果ての地

生きる意味なんて
自分で探すほかにはない
生まれた時から意味なんて最初からないのさ だから決めるのさ
自分が

言葉にできない夜は何もできなくていい
いつもより早く寝てしまえばいいのさ

たどり着いた真夜中のような暗い未来で
僕は何を探してるんだ?何を見つけたいんだろう?
教えてくれる人はいるわけもない
僕が探す以外無い

吐き出されたため息のような僕が
流れ着いたのは
暗い暗い夜の片隅

とめどなく 絶え間なく流れてゆく時間
また季節のページはめくられて はじまりがひそやかにはじまる
新しい風が吹く

さあ 歩き出そう
夜を抜け出して
夜明けが来たら
旅立とう。

2010/09/19 (Sun)

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