ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 地上の夜

どるとるの部屋


[1926] 地上の夜
詩人:どるとる [投票][編集]


それぞれの悲しみが
それぞれの喜びが

その日の出来事に
重なって 輝くよ

それはそれは素敵な
夜になると思う

精一杯偽ったつもりでも
目一杯強がったつもりでも
涙は正直なもので
そんな思いとは裏腹にちゃんと流れるの
嘘がばれるのはいつも 悲しいことが形になってしまうから

隠し通せないさ
透明な刺激が
胸を射抜きいろんなことが頭の中でごちゃごちゃめぐる

地上の世界にどうってことのない残業のあとに名もない夜が来る
今日はあんなこともあったな
明日はどんなことがあるかな
なんていう思いさえ
意味はないさ
意味はないけど
なんてほがらかな言葉でしょう

口にしただけで
それは 福音のように
見える世界をあざやかに染めるよ

そしてまた
朝が来るから
太陽に沈んだその時
この地上に夜が来る

僕の心には朝よりもまばゆい新しい夜明けが訪れる。

2010/10/15 (Fri)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -