詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
ひら ひらり
舞い落ちる
花びらが
心の水面に波紋を広げて乱す
振り返れば
ずいぶん
歩いてきたんだな
足跡は彼方まで
つづいてる
白い季節はもうすぐでしょうか
待ち遠しくなる
恋いこがれてしまう
この手のひらに
はらはら落ちた
雪の結晶
しずかに消えたね
ひら ひらり
ひらひらと
舞い落ちる
時の花びらが
心に広げる水面を乱す
並木道は朱に 黄色に染まり
やがて 懐かしいあの落ち葉踏む音が聞こえる
木枯らしにマフラーがなびくような
忘れていた景色はもうすぐ
白い季節はもう目と鼻の先
ため息さえ白く煙る
冬の魔法が街を白く染めるころ
僕はもう少し大人になる
時の花びらが
地面にたどり着いたら
僕はもう少し大人になれる
大人になれる。