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どるとるの部屋


[1999] ピエロの涙
詩人:どるとる [投票][得票][編集]


疲れて帰ってきた僕に浴びせる言葉はそれですか
ほんの小さな過ちさえ
ゆるさないその心が憎い

夜の空は月の光で満たされてるからいくらかは見ようによれば明るいね

本当の幸せというものをずっと探してきた
本当の悲しみからずっと逃げてきたつもりでいた
でも本当の幸せなんてかけらも見えないし本当の悲しみには傷つけられてばかりだ

気づけばいつも
泣きそうな時
口ずさんでいる
ありもしない
天の国に救いの唄を

僕には居場所なんて本当はどこにも無いのかもね
きっとあるようで
ただそこにいるだけでみんなには邪魔なのかな

僕は信じたいよ
本当の優しさを
僕はまだ疑いたくない
この世界にあふれている愛を

僕は今日もひとりぼっちだ
帰り道の途中で
言葉をなくして
すっかり暗くなった空にどこもかしこも壁だらけの街
希望を遮るかのように無意識に僕の心を押しつぶす

信じられる何かを
そんなきっかけを
探す日々
裏切られてばかりの毎日に嫌気がさすけどきっと僕には
この場所しか
寄りかかれる
ところはない

無常ってこのことなのかな
なんてため息ついてもきりがなさそうだね
でも切なさは隠せない

はみ出した心
慌てて隠しても
もう遅いらしいね
笑いたくもないけど
愛想笑いをおひとつ
差し出すよ

本当は泣きたい
でも流れるのは
無駄な時間だけ

ピエロみたいだね
こんな自分はさ

涙のひとつでもためらいもなく流せたら
もっと楽になれるのになぜ気持ちを隠さなければうまく生きれないのかな

ピエロの涙は汚い笑顔で心までお化粧しなきゃ駄目なのかな?

遠くで僕を照らす
星の光さえ優しく見える
そんな夜は泣かないはずのピエロでさえも涙を抑えきれないよね。

2010/11/02 (Tue)

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