詩人:どるとる | [投票][編集] |
あなたには喜びが見えますか?
何気ない日常に隠された幸せが見えますか?
くだらない噂話や
ありもしない嘘に
根拠は無いから
信じる事はできない
交通事故で死んだ
あの子だって
馬鹿な親に殺された
あの子だって
きっともっと
生きたかった筈だから
おまえの願いは
くだらないから
しまいなさい
欲望ほどくだらないものはないから
もっと大切なもの
見える目を養いなさい
半分死んでいるような目をしたおまえの
目には理不尽な最期をむかえた人たちの悲しみなどわからないだろう?
だから おまえは生きなきゃだめなんだ
もっと苦しいことも
悲しいことだって乗り越えて
今が退屈だとほざくだけの力があるなら
それは幸せだという証なんだ
腐ってるのは
世の中じゃなく
おまえの考え方だよ
死んだあの子たちが言う「僕が見えますか?」
僕は言うのさ
歩き出せない
人たちよりずっと
存在感は鮮やかだと
生きている光を失ったら 生きていても
見えないのさ
もうかえらないあの子たちの未来と夢を
背負う誰かはいないから きっと永遠に報われはしないけど
忘れないでいたいんだ
君たちの見た光を
君たちがいたころのこの世界の匂いを
僕は見えなくなった
生きているのにおかしいね
君は死んでいるのに
僕なんかより見えてるのにね
僕は死んだ人より
存在感が無いのだろうか
「僕が見えますか?」
君はここにいるけど
ただいるだけで
生きてるというなら
それは間違いだよ
生きてるというなら
死んだ人みたいに
気配を消して生きるなよ
君が立ち上がったその時 僕の視界には君が映るから
どうか君が生き返ってくれるのを待つよ
だから今は僕の目には君が見えない
君は自分の人生と向き合えていないから
君は自分自身を殺しているから
見えるわけもないさ。