詩人:どるとる | [投票][編集] |
この胸の中
燃えている
熱い気持ち
それはまるで
世にいう恋心はるか昔の話
朝と夜を繰り返し
輝く星を数えて
カレンダーを何枚となく捲って
君の笑顔を見つけたよ
今日も昼下がり
君の涙を見つけたよ
今日の夜半過ぎ
僕にゃどうすることもできないのさ
だって僕と君は
なんの関わり合いもない他人だから
たとえ君が死んでも
知り合いぶって葬式さえ出れない
ただ悲しく思うだけだよ
僕は君のことが
多分好きだけど
伝えないさ
届けないさ
だって僕と君は
他人以上の関係にはなれないと思うから
これは冷静で冷酷な愛の物語
互いが互いを知らないことで
死を悲しむこともなく
互いの幸せを思うこともない
そんな物語
僕はあなたがすごく好きだと思うけど
あなたがどこでいつ死んでもいいとさえ思うんだ
さよなら
手向けの花を
捧げることもできないけど涙は流れるだろう
素直になれない
国に生まれたから
そんな言い訳を
いつまでも繰り返して 君の死を現実から遠ざける日々
定期入れの中に
はさんだ君の写真は今も僕のポケットの中にある。