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どるとるの部屋


[2237] きれいによごれた唄
詩人:どるとる [投票][編集]


汚れていることの美しさを思う
そんな時がある

汚れてても 美しいと思うのは ふつうに考えればおかしなことだけど
たとえば美しいだけじゃ語れない唄がある 美しいだけじゃたどり着けない世界がある

精一杯僕は汚れて
目一杯いつも着飾って
遠慮も損も考えずただひたすらに嘘もついて
現実から逃げ回って
それでもどこかで答を見つけようとする僕は本当は現実ってものを期待半分不安半分で
見つめているんだよ

だから時々汚れて
無理に美しくなろうとしないで
汚れているなら汚れたままでもいいから

きれいによごれたまま僕は誰かを愛し
そして誰かに愛される

それが僕の理想です

きれいによごれた唄で僕は汚してやるよ
僕の心も この世界も

偽りこそが本当だという誰かの言葉こそが偽りだけど
それも一理あるから
光と影の中で
影の唄も僕は同じように愛すのさ

たとえば美しいだけじゃ語れない言葉や行き着けない場所がある

だから僕は唄います

きれいなくらい
ピカピカに
よごれた唄を

きれいごとは踏み潰して
聖書は切り裂いて

僕は僕の中の
悪意と手を切ることもなく
僕の中の天使と
キスを交わすこともなく

ただ、僕は曖昧に
汚れ そして 輝く

それが僕の理想です
それが僕の本音です。

2010/12/18 (Sat)

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