詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は僕自身を
生かすでもなく
殺すでもなく
曖昧に
絶妙に
中途半端な
今を生きてる
欲しいものも
したいことも
こんなにも
たくさんあるのに
欲しいものも
したいことも
なぜか死んだら意味のないもののようになる気がして
手持ちぶさたでいるよ
僕は幸せでもなく
不幸せでもない
不満を言い出せば
きりがないのに
不満を聞いてくれる
人はひとりさえいない
悲しくないよ
さびしくないよ
何度そうやって
本当の気持ちを
ごまかせばいいのだろう
いつまでそうやって
涙を
押し殺せばいいのだろう
誰にも言えないし
誰にも言わないけど
僕がついた嘘のすべてはたったひとつだけ
それでも僕みたいな小さな心を壊すには十分だった
夕暮れ時の土手を
ひとり歩けば
黄昏てしまうけど
絶え間ない
優しさが
胸の奥を熱くするんだ
たとえばだれかに悲しいよと言えたら
もっと僕のさびしさも丸くなるのにね
悲しいほど
むごいほど
僕はひとりだ
動くわけもない
静止画のような
今に
今さら夢や理想を重ねても 届かない光
僕だけを避けるようにして世界を照らす月明かり
だれかを憎んでばかりいる僕の心が一番醜いね。