詩人:どるとる | [投票][編集] |
高度な未来をイメージしていたんだ
今みたいな貧乏くさい生活なんか抜け出して高笑いできる未来を待ってたんだ
それなのに何も変わらないふざけた未来
走り出すのなんて面倒だし
選ぶのなんて別にやりたくもないし
ただ生きてるだけでえらいものだと思っていたかった
暗い暗い未来の闇の中
深い深い水底の奥
遠い遠い過去ばかり見つめて
捨てきれないあこがれを抱えてる
きらめいていた
昔の光が今では嘘のように今にも消えそうさ
未来がこんなものにとどまった理由は知ってるけれど
悲しんで涙することさえ面倒でもう睡いから睡いから僕はどんな未来でも笑うんだ
それもまた人生を生きるために必要なあきらめという強さで
これがこれが僕の未来でもう何もここからじゃ変わらないならそれはそれでいい
暗い暗い暗い未来のその中で僕はいつまでも変わらないうたをうたうよ
誰にも届かず誰にも届ける気もない自由すぎるうたをうたうよ
歌声はカマイタチ
何もかも切り刻む
過去の過ちや今の危機的状況さえも切り刻んでしまうから
僕は悲しくないよ
嘘じゃないよ
こんな未来にだって笑いどころはあるよ
ほら小さくても輝きは隠れてる
恥ずかしそうに僕に笑いかけているよ
そして今日も夕暮れ
もう1日は終わりだ
そして明日は再び
僕をおそうだろう
それでもそれでも
未来があるかぎり
僕は死なないぜ
負けるもんかと
睨みつけるぜ
どんな未来がどんな形で僕に殴りかかってこようと返り討ちにしてやるぜ
僕は根性だけなら誰にも負けないから
この根性と聞き分けのなさで走りつづける
僕は誰より回り道の遠回り
だけれど確かに楽しい道
限らないさ
誰にも言えないさ
僕が歩んだ未来が間違ってたなんて
夢が叶わなくたって悲しくたってなんだっていうのさ
笑ってやるさ明日の未来も。