ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 涙

どるとるの部屋


[2394] 
詩人:どるとる [投票][編集]


人には誰にも泣きたいときがあるから
たとえ自分がわるくても泣きたいときがあるんです

ピエロみたいに悲しいのに泣いていたような今日もやがて日が暮れて
カラスも巣へと帰るころに
オレンジ色の夕焼け空を見上げながら
僕も家路を歩いてる

行ってきますと言ったまま
どこか遠い異国へ旅立ってしまいたい時もあるけど
なぜだか無意味な使命感に圧されて
生活に閉じこめられたまま
繰り返す毎日にあくせくしています

流しても流しても
きりもなく頬伝う
涙は見えないから
説得力なんて
かけらもないけど
優しいあなたには
見えているようだね
だけど今は何も言わないでそっと抱きしめて

結果などは 見ないふりをして
そこに行き着くまでの過程を大事にしようね

人には誰でも死にたいときがあるから
そんなときには早く仕事切り上げて猛スピードで帰るんだ

走っても走っても
どんどん遠ざかる
夢はいつの間にか
諦めてた
後悔なんてないけど
優しい眼差しで生きてるあなたは僕とは違う世界を生きてる
大したもんだ

そんなに嫌なら
とっとと死んじまえばいいけど
まだまだ生きたい
そう思うのは
不思議だけど
当たり前だね

そうさ

流しても流しても
きりもなく頬伝う
涙は見えないから
説得力なんて
かけらもないけど
優しいあなたには
見えているようだね
だけど今は何も言わないでそっと抱きしめて

闇を照らす
灯台の光よ
僕の行く先を
照らしたまえ

きらめく真珠のような涙よ

輝く星と成り変わり
僕の心に降り注げ

まだ越えられぬ夜を
不条理なこの連鎖を
断ち切るような
歯切れのいい
夜明けよ

この涙を知っているなら。

2011/01/25 (Tue)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -