詩人:どるとる | [投票][編集] |
溶けてしまいそうな意識をつなぎ
疲れ果てて ぐったりのからだ引きずりながら家に帰るその途中
降り出した雨にずぶぬれの僕はひとりで雨宿り
月のまなざしが降り注ぐ商店のトタンの下でいつやむともわからない雨が落ち着くのを待っている
雨は街をこんなに濡らすのに どうして悲しみは流してくれないのかな
僕はたまらず泣いてしまう
雨が降っているのをいいことに雨に涙を紛らせる
降り出した雨にこの唄を 捧げましょう
トタンの屋根の上を
軽快に踊る雨音のステップ 聴きながら
それをオーケストラに僕は唄う
長い長い言い訳と
自分への慰め込めた唄
月明かりをスポットライトに唄います
どしゃ降り雨の降る中を 走って帰る男の唄を想いながら。