詩人:どるとる | [投票][編集] |
誰かのせいにしてしまおう
責任なんか押し付けて
逃げちゃえばあとは
言い訳をしてしまおう
いつもずるがしこく
他人より優位に立っていたいから
悪いことも平気な顔でしているよ
学校はいじめを隠し
食品会社の社長は産地をごまかして
政治家や相撲取りは金に目をぎらつかせて
おかしな世の中だとつぶやく声が飛び交う
それも時代のせいだとあきらめてしまえば簡単な話だけど
僕の生きる世界の話だ
なんでもあるめぐまれたこの時代に生まれて なんでも望めば手に入るから
物であふれたこの街は美しさのかけらもない造られた偽りの王国
住む人はどこか他人を疑うような目をして 会話も希薄になっている
これも時代のせいなんだと 戯れ言を言う
僕は平和ぼけしたこの頭を自分自身の拳でぶん殴る
時代の風に吹かれて
居場所もなく歩き続けやっと
たどり着いた
場所には
安らぎは無かった
旅はまだ続くよ
落ち着ける場所
見つかるまで
時代の風に押し流されるように 流行りに流される人の群れの中にたたずんで
ただ少数
時代遅れの色に染まった僕の姿があった
ギターケースを抱え
路上で歌を唄う
誰かの唄が心地よくてふと足を止め
聴き入っていた
あの夜が懐かしい
僕も歌を唄うように
他人に認められるためじゃなく
自分で認められる自分になれるために
思いを言葉にしたい
時代の風に吹かれて
流行りなど関係ない
僕の色をした
言葉で唄いたい
この世界にたくさんあふれる声の中に
僕は届けとばかりに
歌を投げかける
似ていたっていい
聞き流されたっていい
大切なのはいつも
どれだけの人を満たしたかじゃなく
わずかでも人の心を動かせたかだ
僕の歌を聴いてくれる人がたった一人でもいるならば
僕はその人に まっすぐ思いを届けよう
あなたも時代の風に吹かれてる一人ならわかるはず
この歌をどうぞ。