詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
淋しさがおしゃべりな人さえも黙らせる夕暮れ
真っ赤な空の下影を落として 帰り道を歩く僕の背中はあとからついてくる君にはどう見えてるのかな
哀愁ただよう 音色の中 会話さえ止まるほど 寒い夕暮れ
迫り来る夕闇が今日の思い出 全て 連れ去ってしまうよ
またひとつ僕の命は削られて
またひとつ君の命も削られて
ふしぎとそれをひときわ悲しく思う夕暮れに涙でにじんだ空がお月さまを映すまでにはそうは時間はかからなかったよ
あっという間に
暗くなったね
あっという間に
寝る時間だね
聞こえない
何も聞こえない
さよならなんて
言わないよ
振り返る道には
当然足跡さえ見えない
僕が歩いてる痕跡は老いてゆくこの身体だけが証です
夕闇に語りかけた
言い訳の数々
君は黙って見ていた
でも瞳は優しかった
なんとなく
なんとなく
いい日だと思ったよ
夕闇長唄 おやすみのかわりに受け取っておくれ
寝静まる街に
深い眠りに落ちた
人々の夢の中へ
流れてゆけ
優しい
優しいこの唄よ
途方もない旅の途中ではありますが
未完成の出来映えをごらんになってください
きっと きっと
少ないながらも確かなぬくもりがあなたを包むはず
包むはず。