ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > やさしいうた

どるとるの部屋


[2630] やさしいうた
詩人:どるとる [投票][編集]


僕が知ってる大人はピエロみたいに本当の気持ち隠してお客さん相手の営業スマイル浮かべ
毎日、生きている

愛想笑い お世辞はお手のもの
先輩、上司を祭り上げろ
果ては出世のため
金のため
日々、歩いてる

流行り廃りのめまぐるしい風潮の中時代の風に吹かれて
型にはまった生き方で楽しいですか?

こんな時代の中で僕は素直な気持ちぶち込んだ荒々しいロッケンロール歌いたいけど 生まれてくるのはなぜか自分慰めるための 優しいうた

僕が知ってる子供は
いつもいつでも 素直な気持ちで 笑いたいときに笑い 好きなことができる 自由な存在

だけれどいつの間にか
大人になって
縛られている
毎日に気づき
いらだつばかりの
日々を過ごしてる

こんな時代の中で今日も 社会に魂まで売り渡した大人たちはピエロを演じながら
つまらないというような顔をして
本当の気持ちを隠しつづける

ベランダに干された洗濯物のように
風が吹けば
逆らうこともなく素直に揺れる
そんな生き方を心から愛していた子供のころが恋しくてならないんだよ

大人になってからそんな生き方はいつの間にか
うっとうしくなったんだ

誰かに従い生きるうちに 自分の思いを引き出すことすらできなくなった僕が抜け殻のようにさまよう
その姿が ほら
大人だというならば
悲しいとしかいえないなあ

僕が信じていた大人はすぐに裏切る
僕も完璧な大人じゃないけれど
嘘ばかりつくこの悲しさに 僕はなんだか人間の無情さを感じるのさ

ロックンロールはまだ歌えない
今は自分慰める歌を歌わなきゃ 傷がひらく

こんな時代の中で僕は素直な気持ちぶち込んだ荒々しいロッケンロール歌いたいけど 生まれてくるのはなぜか自分慰めるための 優しいうた

僕が知ってる大人の姿は 僕が信じていた大人の中にはいなかった

僕が知ってる大人はもっと自分の思うままに生きてた。

2011/03/23 (Wed)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -