ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 雨に降られて

どるとるの部屋


[2663] 雨に降られて
詩人:どるとる [投票][編集]


その気なんかないくせに何を僕は笑ってるんだろう

強がって強がって
強がりぬいて
誰かを持ち上げるための愛想笑い浮かべ
お世辞ばらまき
まるであたかも
従順な世の中の僕(シモベ)うまいことやっています

こんな毎日楽しいわけなどあるはずなくて どんなうれしいことがあっても100%の元気で笑えないよ

まるで僕の心には
いつも空洞がぽっかり空いてるような気がして 元気も素直な気持ちもそこから逃げていってしまうようでせつないんだ

こんな僕は僕じゃない
誰かのご機嫌とるためにいる僕なんて消えちまったほうがいいんだ
ここにいる僕もそこにいた僕も今生きてる僕もみんな嘘つきだ

本当のことを隠して
本当を嘘でごまかして 本当は悲しいのにその気持ちを押し殺して 気持ちとは逆さまの表情で笑ってる

こんな僕は嘘つきだ

今日も空が赤く色づくころには きっと
愚痴のひとつも言えるだろう
最近はそれが楽しみだけど そんなことしか楽しみのない毎日を生きてる自分が不思議で 涙が 涙が
夢の中の世界にさえ
雨を降らすから
起きてる時以上に悲しくなるのさ

寝ぼけてる朝
鏡に映った自分の顔が 腫れぼったいのは昨日夢の中で 僕は雨を流していたから

嘘つきな僕よ
人生の湯加減は如何ですか?

今日もやむことも弱まることもない雨に降られて

あるはずもない
「出口」を捜してる

気を抜けばたやすくはぐれる迷路のような この世界で。

2011/03/30 (Wed)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -