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どるとるの部屋


[2668] 僕の夢
詩人:どるとる [投票][編集]


答えが見つからないまま 今日も夜が明けて
何事もなく大きなあくびで1日が始まる

これを幸せっていうのかはわからないけれど
笑えていないってことは幸せじゃないんだろう

いくつかの過ちと
何人かの犠牲と
誰かのたゆまぬ
努力と頑張りの末にできたこの世界を同じ人間が汚している事実 僕には関係ないけど

僕は生きているけれど
僕は本当に生きていていいのかな
何が間違いで何が正解なのかさえ曖昧なこの世界を統治しているのは不条理ともいえる
形だけの正義だけど
大事な部分を支えているのは
限りなく人のぬくもりや優しさなんだよ

何ページか時を戻せば 僕の夢は立派な大人になること
でも今は違うんだ
とりあえず世の中に吹き荒れる理不尽の風にとばされないように愛想笑いしながらお世辞こぼしながらでも長い物にすがりついて媚びて
今日を生きること
それだけが夢みたいなものなんだよ

居場所もなく
立場もなく
富も財も
何もないけれど
明日があれば
いい方なんだと
自分を説き伏せて
今日も逃げるように無理やり眠るんだ
思考に埋もれて
忘れてしまった
人を愛すことだとか
人に愛されることだとか 君は持ち合わせてるかい? 上手にピエロと自分を演じわけながら

僕は生きてゆきたいんだろうか
それとも死にたいんだろうか
自分の事なのにわからないのさ
だから黄昏るように
日々をさまよってる抜け殻さ
僕の夢は枯れ果てた
砂漠のように
潤いをすっかりなくして 干からびてる

白い心も当たり前だった常識も疑い始めたらきりがないものだと知りなさい
僕よ 君よ 今を生きる全ての民よ

僕は生きてる。間違いないはず!
わかってるのに何度だって疑ってしまうのさ 悲しいだろう? アスファルトに囲まれたこの冷たい街で唯一信じられるのは自分だけなんて
ひねくれたくもなるさ
でもそんな僕を支えてるのも人のぬくもりと優しさ。

2011/04/01 (Fri)

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