詩人:どるとる | [投票][編集] |
未来行きの列車に乗って百年あまりの大旅行
窓の外は
四季折々の季節が彩る美しい眺望
日常は終わりなくゆるやかに続く
途中でリタイアするのも白旗あげて社会からおりるのもその人の自由だよ
生まれたときから
すでに定められた
運命と
しりながら
それでも何かに抗うように
鉄壁の壁を壊すようなすべを探してるのさ
ここから何かが変わっていくんだ確かに
今日から僕の何かが変わっていくんだ厳かに
宛もない地図の中
日々少しずつ描かれてゆく僕という物語
感情は発情期の獣みたいに高ぶる
軌道修正だ
身を立て直して
歩き出そう
ただあなたに会いたくて
ただあなたの笑った顔が拝みたくて
ここまで走って来たんだよ
くだらないなんて
笑ってくれないで
僕はあなたが頷いてくれるまで未来をめざすのさ
隣の座席はいつも
空けておくよ
いつでも君が座れるように
未来行きの列車は銀河に走るレールの上を走る
ガタゴト
ガタゴト
同じ速度
守って走る
窓の外には
一面の星空
太陽系がこんなにも近くで見えるよ
君にも見せたいな
ここから何かが変わっていくんだ確かに
今日から僕の何かが変わっていくんだ厳かに
宛もない地図の中
日々少しずつ描かれてゆく僕という物語
ここにはここにしかない花が咲いている
ここにはあなたしか浮かべられない笑顔があるんだよ
だからだから宛などなくてもあなたとなら楽しい旅になる
楽しい旅になる
今日も見えないペンを持ち見えない画用紙いっぱいに僕は描くんだよ 今日あった出来事のすべてを
涙も笑顔も憎しみも
すべて嘘のない僕の悪事も善行も強がりも血にぬれた過ちも
未来行きの列車は走る
今日もあなたの頭の中僕の頭の中
脳みそ経由で
精神や
細胞のひとつひとつに呼びかけて
走る、走る
格安銀河旅行
片道だけの切符
握りしめてるから
帰りのがらんとした列車には誰も乗ってない。