ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 殺戮の唄

どるとるの部屋


[3011] 殺戮の唄
詩人:どるとる [投票][編集]


僕らの祈りは この空の果てまで 届くことなく シャボン玉のようにはかなく はじけて あたりまえのように見果てぬ夢と変わる

必死で働く 誰かの背中に 人生の苦労を見た
仕事もせずに遊びほうけてるニートと呼ばれてる若者の笑顔は涙より悲しく見える

沢山の人で溢れかえった この都会の片隅で 路上でギターを抱え 道行く人々の視線の中で 唄ってる人がいた

今はなき死語で語り継ぐ僕らの嘘のない唄
希望なんて持てるほど今の時代 明るくないよ 未来に希望や期待なんか持つのはよせ
おまえが望むような明るい未来なんかそうそうありはしない
期待をするならすればいいけど 普通の生活が送れれば幸せだと思うんだよ
夢のない言葉がなぜか優しく響く東京の夜

腐った心は やがて己自身の良心を殺し
テレビのニュースや新聞でとりあげられる
テレビを点けるたび
毎日というほど理由なき殺人は繰り返される
罪のない被害者の命だけが 理不尽に切り倒される木々のように 簡単に 奪われる
どんな判決が下されても一生消えることのない傷跡を遺族に残す

普通に毎日 普通に飯を食い普通に生きる奴もいれば
遊びほうけて 二十歳を過ぎても 親のすねをかじって生活してるバカもいる
全くこの世の中はわからないことばかりだ
正直者がバカを見て
うそつきが得をしたりもするんだ
戯れで画用紙に描いたような
へたくそで陳腐な毎日を送る僕は時々自分を自分で楽にしてやりたくなるんだよ

天気予報がめずらしく外れた一日に
雨に濡れている
会社員が苛立ったように 駅のホームで舌打ちを繰り返す
非行にはしる若者はあとをたたず
マナーの守れない
人も腐るほどいて
僕は今日もバカみたいにルールに忠実に生きてる

時々、そんな自分が嫌いになって 僕も理由もなく目の前にいる人を殺りたくなる平和が生む 人々の中の闇は 理由などなくても暴発する。

2011/06/24 (Fri)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -