詩人:どるとる | [投票][編集] |
毎日のように流れる
絶え間ない惨たらしいニュース
親が子を殺し子も親を殺す悪しき道徳なき世界
僕の目の前を行き交ういくつもの人 人 人 人
変わり映えのないなんのおもしろみもない景色だ
誰もが他人を思いやれる世界なら きっと戦争など起きない平和な世界になる
感情があるから 僕らは争う 意見が食い違う でもそんな邪魔な感情さえも無ければ僕らは満足に分かり合うこともできない
不器用だろうとありあわせの言葉で誰かとの距離を縮めていくことはできるはずだ
言葉を交わすなら背中で向き合って話すんじゃなくて 人の目を見て話すんだよ
電車の中でのマナー
会社や学校でのルール
常識と呼ばれる
社会通念上の規律
守るべきものがたくさんある 縛られてばかりの僕らだ
でも自由になるのにはあまりに僕らは
小さすぎるから
囲いの中で
笑い
囲いの中で
泣くくらいが
ちょうどいいのさ
今日も悲しみを受け止める傘さえないけれど 信じられる何かがきっと僕にもあるから 差し出されたその手を握りしめて
僕は歩き出す
無視することのできない 現状に胸が痛むけど
きっと明日は晴れるだろう
なんの保証もなく
僕は信じるんだ
そこに人の優しさやぬくもりがあるかぎり世界はまたその美しさを取り戻せると
僕は思う。