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どるとるの部屋


[3118] 希望の唄
詩人:どるとる [投票][編集]


僕はここにいるのに
まるでどこにもいないみたいさ
悩んで 迷って
たどり着いた場所に光はあるのかな

希望っていう保証のないものを信じても 現状は変わらない
危ういままだ
時々自分という存在さえも 信じられなくなるのさ
どんなに巧い言葉で言い聞かせても 僕らの存在などは死ぬまでしか許されないとてもちっぽけなものだから

いつか全てが跡形もなく消えてしまうまで 僕は無駄な抵抗だろうと きっと現実にあらがうように 孤独でも 悲しくても
雨にうたれながら
ひたすら自由を叫ぶさ

泣いて笑って また泣いて 同じような日々を狂ったように生きて やがてたどり着く死という終着駅で待っている あなたに会いに行くのさ

はじめて希望を見た気がしたよ 保証のないものでも 抱きしめただけでわかるような 愛を僕は手に入れた

何もできないけど
何をする気もないけどただそばでいつもそばで泣いたり笑ったりするだけで それが二人ならば 特別になるんだね

悲しみという雨はいつまでも この世界に降り続くだろう
だけどあなたがそこにいてくれただけで
希望という光に変わるまばゆい 陽射しになって 涙し落ち込むこの僕にそっと差し込んだね

もうこの世界にはあなたはいないけど
あなたのぶんまで
生きるって僕は決めたからこの身がいつか病に犯され 使い物にならなくなるまで
あなたには会えないけど いつもあなたに話しかけてる
今日あったこと
見つけた綺麗な花や
おいしかったお店の話
あなたが好きだった
あの場所から見える夕暮れの色合い

今日もあなたのいない部屋 静かに電気を消したら不思議なほどに深い眠りに落ちる

希望はまだ死んでないよ
あなたがくれた勇気があるのさ

降り続く雨の冷たさに耐えうるような
強さで生きていくよ。

2011/07/31 (Sun)

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