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どるとるの部屋


[3126] ため息と一緒に飲み込んで
詩人:どるとる [投票][編集]


生きることって
なんでこんなに
むずかしいんだろう

ただ誰かの言うとおりに生きてればきっとそれで 誰とも争わずに仲良くいられるのに
なんでだろう
それじゃ
心が許さないのさ

『僕はだめな
人間なのかもしれない』よぎる己を非難する気持ち
それでも なんだか
自分が愚かなのは
わかってるんだ
自分の弱さも
悪いところも
見えているはずなのに生きているだけで欲張りになっちまう

人に優しくされた時にはどうしてってくらいあたたかい気持ちになるよ
そして
人に優しくされた分だけ 誰かに優しくしたら なんだか幸せになるんだよ
意味なんて探したって多分ないと思うけど繰り返す毎日が少しだけ明るさをとり戻す

生きることには 決まった形なんかないから ばかみたいでも
聞かん坊でも
人間なんて結局さ
人に優しけりゃいいでしょう
人間なんて結局さ
頭じゃない 心でしょう

忘れていたような
遠い昔聴いた歌が
なんだか 落ち込んだ僕のあたまに流れる
大事なことなんて
教科書にも
聖書にも書いてない
多分ね本当に大事なことは心の中に書いてあるのさ

人間が当たり前って吐き捨てるような
ことが実はさ 一番大事なのかもしれない
結局さ あたま悪くたってさ 人に感謝される人はいる あたまが悪い分だけ ほかのところが秀でてる人だっているよ

人間なんて 人間なんて あたまなんて悪くてもいい 心が 心が大人になればいい
でもさ 体と心が時に行き違うんだ

切なさなんてため息と一緒に飲み込んで
なかったことにして
笑っていればいい

悲しみなんて通り雨か天気雨 知らないあいだに笑ってる僕がいるから 涙に濡れながらも拳握りしめる僕の強さが次の扉を開く鍵になる

いないいないばあで
悲しみなんて
もうどこにも
ありません

大人も子供もそれぞれの今日を抱えて
さぞ苦しかろう
その苦しさに順番はなくても。

2011/08/04 (Thu)

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