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どるとるの部屋


[3218] 月夜の晩に
詩人:どるとる [投票][編集]


人はそんなに強くなんてないから たまには立ち直れないくらい 落ち込むこともある
でもそれほど弱くもないから また誰かの優しさにふれれば 立ち上がれるのさ

人生は とても長いもんだから
いろんなことがたくさんあるんだ
どうせ生まれたんなら最後まで生きていきたいもんだ
どんなことがあったって それだけはやめちゃいけない

あがいたってもがいたって悲しみからは逃げられやしないから
泣きながらでもいいから 転びながらでもいいから
無理しないで
歩いていこうよ

振り向けば いろんなことが今日もあったな
楽しいことばかりじゃなかったけど それはそれで良かったりもするんだよ

今となってはもう何を後悔しても 戻らない時間だから 前だけ向いて生きるよ

弱くもないけど
強くもない 中途半端なのが僕だけど
きっと何かができる
きっと何かしらやれる
いつもそんなふうに
自分の背中を押すのはほかの誰でもない僕なんだ
今日もとりあえず
頑張ろう できるとこまで
今日もとりあえず
やるだけやろう やれるとこまで

悲しみという雨に濡れて
立ち尽くす夜の片隅
ため息ひとつついて
はけ口のない 現実に白旗を上げて
もう今日は疲れた
そんな一言で逃げ帰る
逃げ帰る

月明かりに照らされて 隠しようのない涙に身をあずけて

言葉にもならぬほどに黙り込んだ僕の背中をただ静かに見つめる人よ
ばかだと思うなら
何も言わずに
今夜は一人にさせてくれ

そんな月夜の晩に
降った雨はなんて
冷たかろう。

2011/09/05 (Mon)

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