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どるとるの部屋


[3274] 雨の慕情
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は何もかも
わからなくなった
生きる目標を最初から見失っていた
なんのために生きて
なんのために生まれたんだろう
なにがおかしくて笑うのか
なにが悲しくて泣くのかな
それさえわからない

わけもなく頬を伝う悲しみに 救いなどあるはずもなく ただ…涙

午後から降り出した予報にもない雨に降られて 傘を忘れた僕は雨宿りできる場所を探して 結局見つけられずに 孤独に一人 家路の途中立ち尽くしたまま冷たい雨に濡れていた

涙を雨に紛らせて
ごまかしたつもりでいるのかな
でも隠しきれない
悲しみがはみ出して
僕の瞳から 涙の雨があふれ出す

ああ 切なさの最果てを目指すための旅路は悲しき運命を強いる最初で最後の僕へのchance

雨の慕情 降り止まぬ悲しみは戒めのように
僕らの一生涯の罪の全てを僕ら自身に課している

なんのために生きて
なんのために生まれたんだろう
何度だって問いかけるさ 僕は

夕方には降り止んだ雨 さっきの土砂降りがまるで嘘のように晴れ渡って オレンジ色の夕陽がほらね
今 まさに 沈む頃合い

さよなら さよなら。

2011/09/23 (Fri)

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