詩人:どるとる | [投票][編集] |
『人情』なんてもう 時代遅れの死語なんだろうか
望むだけ無駄なのかな
教えてよ神様
自分が何故生きていて
それよりも前に何故生まれて
悲しみに濡れながらもいまだに生きてるのか
何もかもが不思議なのに それを不思議に思わない僕らは
ただ いつもいつものように 笑っているけど
生きることより難しいことはこの世界にはないね
腐るほどあふれる
人の数に
腐るほどあふれてる
人の愚痴やため息
望めば望むほど
期待は削がれてゆく
なんとなく
生きているけれど
宙ぶらりんな僕の命は今にも 消えちまいそうだよ
絶え間なくあふれる
人波の中に 幸せはありますか? どうでもいいことだけど明日は晴れますか?
生きていけばいいことがある そう教えてくれたのは 大人たちのはずなのに 生きていけば生きていくほどその大人たちのいい加減さが垣間見えてくるだけじゃないか
新聞の片隅でひっそりと死を報せれた
人の命はけっして無駄じゃないけど
意味のある人生を生きたとは思えない
だから僕は生きていく
悲しみの中でも笑えるかい? 涙の雨に降られても 平気な顔して笑えるかい?
それなら大丈夫
明るい未来が待っている
君たちの未来はばら色だ
軽はずみな気持ちで
そんなことをほざく
大人に僕はだまされていた
そしてまた季節はめぐり何ひとつ得られずに
明るい未来は程遠く
またひとつ歳をとった
ひらり 落ち葉が靴の先に落ちて
見上げれば秋空と
頬を撫でる涼風
遠ざかる
遠ざかる
僕の後ろ姿。