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どるとるの部屋


[3393] 明日の消息
詩人:どるとる [投票][編集]


見渡してみれば どれもこれも 大切なものばかりだ

なんでもかんでも あれもこれも 宝物だよ
輝いてる

失ってきたもの
得てきた何か
すべて
数えたところで
いくらも無いね

若い僕には希望があって可能性があふれている
そんなにうまくいくわけもない現実を 努力という言葉ひとつで渡っていけるのかな
僕の自信はたやすく折れ曲がり 弱気のひとつもこぼしてしまいそうさ

どこに向かっているんだろう 僕や君は

あの人もこの人も何に追われているんだ

せわしく生きる日々
捕らわれの心
僕の中に残ったもの一つ一つ 数えてみても何もないのだから数えても意味はない

この広い世界で 何に僕は救われ生きているんだ? 歩いてく道の先には希望はありますか? そしてまた日は暮れて 僕は誰にもばれないように
涙をそっとこぼすだろう その時世界は少しだけ 優しい色に染まるんだよ

夜の帳が今 おりて
僕の からだの中流れる赤い血潮も波立つことをやめ おだやかな流れを取り戻し
月の輝く空を見つめる瞳に 星が流れる

あなたには 明日がちゃんと見えていますか? 明日何が起こってもそうやって笑っていられるかい?
何が起こるかもわからないような曖昧な世界での基本的なルールは 社会の秩序を乱さぬよう清く正しく生きろという 看板を背負って行くことだけだ

教科書にも聖書にも書いてない 本当の笑顔で 心から笑えた時
人は本当の喜びを 知っていくことができるんだろう
うつむいていた顔をそっと上げれば ほら君を照らす月や太陽が 見えるだろう

嘘偽りは通じない
白と黒がはっきりした世界なら シビアすぎて人は生きれない

心の瞳は 生まれてから死ぬまで 盲目だから 感じたままにしか 答えを出せない
だけどこれだけは見えたんだ

君と笑いあう明日の消息が

今日からまた今日へと向かい僕らは消息を絶つ。

2011/11/19 (Sat)

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