詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
鉛筆で 大きな画用紙に君の笑顔を描いたら
色こそないけれどとても素敵に見える
色がないぶんだけ 君の笑顔が際立つ
風景には 青い空と大地を描こう
特別でもなけりゃ当たり前でもない景色
こんな当たり前な
毎日がたまらなく
愛しくて 尊くて
思わず泣きそうになる
今僕は生きている
心臓の鼓動からもわかる ほらね元気に
脈打っているんだ
点描画のように
ひとつの点から
大きな顔や花や景色を描くように
僕が生まれたこの世界もひとつの点から
生まれたみたいなもんなんだ
思えば不思議なことばかり
だけれど今日も当たり前のように日が暮れてゆく
明日は晴れるかな
僕の心は 君の心には
太陽 昇るかな
プランクトンのようにただ 大きな魚の餌になるだけの ちっぽけな命にさえ 僕らと同じように 等しい命の重さがあるならば
考えて行くべきだ
明日からの僕ら
何度も何度も描きなおしたからね
所々がつぎはぎだらけ おせじにもうまいとはいえないけど
僕が描いた自画像は 僕に似て不器用で愛らしい
つばを吐きかけられてもおかしくないほど くだらないこと
たくさんあるけど
僕はそれを愛したい
当たり前な毎日が
時折見せる横顔に
僕の心はふるえだして その大きな意味を知るんだ
点描画のように
ひとつの点から
すべては始まったんだね
悲しいことも
うれしいことも
誰にでも等しく
同じだけの切なさを
同じだけの自由を
僕らは今持っている
何が不満だというのさ 何不自由なく生きている 幸せとは当たり前な毎日の中にあるんだろう
息づく命がほら またひとつ生まれた
そして生ききった命がまたひとつ消えました
目をそらすより僕なら 向き合うのにな。