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どるとるの部屋


[357] 僕と君のあいだに降る雨
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は君を愛してる
だけれど君はそうじゃない
片思い 揺らめく心
見上げる夜空に星は輝けど少しもきれいとは思えない

僕と君とのあいだに降る雨はかぎりなく冷たくそしてはげしく君を遠ざける
近づけさせまいとばかりに君はだんだん僕から離れていって
やがて君の表情さえも見えなくなって
僕はただ立ち尽くす
君のいない世界の端っこで 暗闇にさえ同情されながら独り

言葉ならなんでもいえてしまえるだろう
愛してる…
だけれど真実は語ることでしか今は見えないよ
ならば僕が君を好きなことを伝えるにはどうすればいい?
なんでもするよ
風と消えた彼女のためなら

もう会えない
もう話せもしない
伝えられなかった思いだけが残り
僕はそんな思いを捨てられもせずいまだもっているんだよ
片思いなんてしなきゃよかった
それなのに君をまだ好きなんだよ…

だから僕と君のあいだに降る雨はやまない
そして僕はずっとずっとずっとその向こうへは行けない

わかってても見えない君から目が離せない
君は僕の最愛の人だから
今も君のあの笑顔が胸を貫くんだ

ずぶ濡れの心と穴だらけの胸を雨のような涙が伝い瞳からあふれ出る
バレないように雨の中無意味に走り出していた

泣き崩れる僕と
受け取り人もなく残されたこの切ない思いだけが寄り添う
あとはただ雨音が聞こえるだけ
あとはただ一人っきりの日々が地味に続くだけ

明日がほらやってくるようにただだらだらとまだ続くだけ
やまない雨を降らす空の下に立ち込める雲の下で 生きるだけ

この悲しみから抜け出す出口をむなしく探しながら
僕は生きるだけ。

2009/10/24 (Sat)

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