詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じて 暗闇の中 見えない景色を眺めてる
目の見えない人は目が見えないなりに見えている景色がある
耳の聴こえない人は耳が聴こえないなりに聴こえる音がある
僕らの命をつなぐメロディ 一定のリズムで上下に揺れる波長
心音がふるえるほどに感じる幸せが ほら見えない景色の向こう側が光で満たされる
何も聴こえない
何も見えない
ただかすかな
心音だけで生きている
曖昧なひびき
タクトは秒針
なにもしなくても
僕らは日々命を削られる
それでも笑う
そんな不思議
抱いたまま
今日も風と戯れる
行き交う人の流れを
眺めてる僕と眺められてる人の視界に降る雨の違いに嘘はないはずだよ
見る人によればそれは冷たくもあって優しくもある
君にはどう映る?めのまえの景色
新しいひびきのなか
ひびきあう人と人
僕らは互いを憎まずに愛しあえるかな
さて さて
試される
目を閉じたあとのしずけさのなか
五感を研ぎ澄まし
生まれる未来
落ちたる先の結末は
落ちたる先の結末は
無音の叫びに気づけたら
透明なざわめきに気づけたら
ひびきはただのひびきから またとないひびきへと変わる。