詩人:どるとる | [投票][編集] |
名画と名高き
モナリザの微笑みさえもかき消える
悲しみひとつ手のひらに乗せてその重さの度合いを量る
大したことはないな
窓の外を流れる河川は僕らの生き様うつすように時には表情を変え 僕らのように悲しみも喜びもその流れにあらわす
ああ なんのため笑いましょうか
ああ 誰のため泣きましょうか
今日は誰のためでもなく始まり
今日は誰のためでもなく終わる
そして
明日はなんのためでもなく訪れ
明日は誰のためでもなく消える
そしてやがて僕らは時の彼方で 心身とも老い 死するのさ
まるで無意味な苦労のようで それでも何かの意味がありそうな 曖昧な理由抱きしめて ここにいるよ
ああ なんのため生まれたのか
さあ 誰のために歩きましょうか
今日は誰のためでもなく
ましてやなんのためでもなく
僕はただわけもないままにあの河のように流れるように
宛もなく果てを目指して。