詩人:どるとる | [投票][編集] |
季節の列車に乗り込んで目指す 夏という波を越えるための
駅を目指し 海を越え山を越え はるかな大地を越えて行く
夏の列車 蝉しぐれに何処までも追いかけられて 夏を忘れられない
夏の列車は緑に染まり やがて秋の色に変わるまで 風に凪ぐ
明日の荷物を 鞄に詰めて 揺らぐ木々のあいだを縫うように走る
夏の列車 蝉しぐれもやんで 静かなトンネルくぐれば そこは一面紅葉色の世界
まだだよ まだ始まったばかりだ
夏の列車 これから残暑を抜けて 最後の汗ばむ日々をゆっくりと走り抜けてゆく
もう少しの辛抱だ
坂道を下ったら
そこは新しい駅。