詩人:どるとる | [投票][編集] |
そして今日は終わる
夕暮れが空を燃やす
誰かの帰り道を照らす夕陽
長くのびた影を引きずって 寄り道せずに家をめざす子供たち
誰も居なくなったあとの公園にポツリ
風に揺れるブランコ
明日まで笑い声も聞こえない 静かな公園からも見える沈む夕日
ただいまを届けるために今帰るから
ドアを開けたら 優しくおかえりって抱きしめて
たくさんのただいまが 今いたるところで聞こえてる
たくさんのおかえりが ただいまの数だけ聞こえてる
そして今日は終わる
何事もなく終わる
なんの特別な事もなかったのにね
なぜかどこか幸せで
なぜか心満たされて
何気ない1日が何より幸せに思えるんだ
食卓に並んだおいしそうな夕飯を
食べたら 星を眺めて綺麗だねって言おう
ありふれた中にもこんなに輝く幸せのかけらが散らばってる
今日は終わるけれど
明日が楽しみで眠れないよ
そうやって歳を重ねて誰もが大人になってゆくんだね
今日は終わるけれど
涙見ずには歩けないけど
泣きやんだら笑って明日にそなえて 今日はもう眠ろう
そして今日も終わる
世界中の人の目蓋の裏
ひろがる明日が輝けと僕は祈るから
心の汚れは落ちて
真っ白な気持ちで
またスタートできる
ここから。