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どるとるの部屋


[4210] 白い夜
詩人:どるとる [投票][編集]


なぜか優しくて
どこかいつもとは
違う そんな夜
扉を開けて

手のひらを
開いて
そこに見えた
あなただけの
箱庭に宇宙を
広げて

独り言でも
聞きたいよ
伝え 伝わる
言葉じゃ言えない
何かを今僕は
心の中で掴んだよ

右も左も白い
白い夜
あたり一面
白い 白い夜
悲しいことは
忘れて 今だけは

どこまでも白い
白い世界
星たちの心
うつしたような
汚れなき 夜

闇さえ あたたかく
僕を包み込んで
あの海へと
あの空へと
続くように
灯りはともり
君を照らすだろう

迷わずに帰っておいでどんなに遅くても「ただいま」と迎え入れよう

全ての悲しみを
全てのやりきれなさを
全てのせつなさを
全ての歯がゆさを

僕は今、受け入れるから

迷わずに歩いて来てごらん どんなに時間を惜しんでも夜は明ける

それなら どうか
今夜だけの優しい時間に身をあずけて

夢のような夜でも過ごそうよ 一緒に
眠れないことがまるでうれしくて

苦しみは やがて 安らぎに変わり
生きてゆくことが少し楽になりそう。

2012/09/03 (Mon)

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