詩人:どるとる | [投票][編集] |
この心を紅に染めし
遠き日の恋の記憶 始まりの花びらが風に舞うような
あどけない瞳の少年と少女 近づくでも離れるでもなく 流れゆく時をただたゆたっていた
はつこいは夢だから
すぐに醒めるけれど
いつまでもただ
いつまでもこの胸を離れない
あなたを好きになれてよかった
そんな恋でした
蕾のまま花咲くことはなかったけれど
それでも僕の中に
あなたがくれた笑顔が ぬくもりが 咲いているから
元気でいるでしょうか
手紙さえ届かない場所に行った君を
時おり思い出してはさみしく思う
つかの間の夢なのか
醒めてはじめて思う
どこまでもただ
どこまでも青すぎる空のような
あなたに出会えてよかった
そんな人でした
例えば出会えてなかったらきっとこんな苦しささえ わからなかったでしょう
だからこの淡い痛みはあなたを好きになれた証 いずれ誇りにもなろう
たしかにあなたを好きだった
まぎれもない傷跡
僕にもはつこいの季節があったこと
一人、懐かしみ振り返る
今も変わらぬ思い抱きしめ
あなたを好きなままの僕で歩き続けてる
少し大人びた面立ちと甘い風に抱かれて
新しい恋に胸焦がす。