詩人:どるとる | [投票][編集] |
何か悲しいことが
あるような
ないような
何か忘れていることが
あったような
ないような
通り過ぎた道に
咲いた花は
人の憧れを
写す鏡に変わる
ほらね見てごらん
一番なんてないんだ
物言わぬ風が伝える
君の浅はかさや愚かさ
何も言わなくても
電話くれなくても
あなたの心なんて
もう丸見えなんだ
今まさに夜が
空を闇で覆う
もう誰もが
黙ったままでも
涙を流しても
わからないだろう
誰も知らない
長い夜が始まる
僕はあなたの何も知らないし
あなたも僕の何も知らない
ただ想像やつまらない推測で決めつけたり思いこんだりするだけ
泡沫のような 儚さに僕は命の終わりを見る
物言わぬ風と長い夜
全ての哲学がひっくり返って見えるんだ
もうこの気持ちには答えはない
静かに眠れ ゆらゆら落ちてゆく夜に
戯れに描く指先に落ちた滴が明日を映すのなら そこに一抹の希望を捧げてもいい
さあ 今こそ夜明けは世界を照らすはずだ
そこに僕が求めた
明日がある
そこに君が求めた
奇跡がある
待ってて、まだバスは来ない。