詩人:どるとる | [投票][編集] |
街にあふれるたくさんの人波に
僕は押し流されて
いつの間にか
こんなありふれた笑顔浮かべて
愛想振りまいている
心にもない言葉口に出したりする
誰かに嫌われないように生きたいから
自分押し殺してでも余計なことは言わないしやらない
空っ風の中立ち尽くすかかしのようだね
僕は自分を笑った
例えばパレットの中でどんな色と混ぜても けっしてきれいな色にはならない
黒い絵の具のように
きっと僕といても誰も幸せにはならないから
僕は何色にも染まれない色なんだよ
だけど君は笑ってくれた
そばにいるだけで意味のあることだと
僕を優しく抱きしめた
その時、僕は恋という色に染まった
時にあふれる理由なきため息が
君の口からもれる
いつの頃から
こんなふうに平気で嘘をついて
他人によく見られようと悲しい努力をしている
誰にも好かれるような人なんていないのにね
なるべく、言いたいことがあっても他人に合わせている
例えば万人が僕の存在を否定したとしても 僕はきっと悲しいなんて思わないよ
それより君という大好きな人に嫌われるほうがそんなことよりずっと悲しいと思う
僕は何色にも染まれない色だけれど
いつでも君は
そんなことなどくだらないと歌うのさ
不器用で失敗ばかりの僕に君は少しも距離を置かない
その時、僕と君という二つの色は混ざり合って
ひとつの色になった
とてもきれいな色さ
恋という色に染まった
恋という色に染まった。