詩人:どるとる | [投票][編集] |
冬枯れの窓の外
木々は葉を落として
寒そうにふるえてる
僕もふるえてる
独りきりの帰り道
木枯らしに吹かれて
柄にもなく黄昏て
心センチメンタル
モノクロの似合うような景色の中を歩くのさ
どこまでもただどこまでも悲しいけれど
美しさが漂うような
そんな季節になりました
せめて心には
たくさんの熱を帯びて
思い出を振り返り
そこにある悲しさも
少しずつ少しずつ
時の果てへと消えていくことを願いながら この道を歩くんだ
和音が道を埋め尽くす 僕の足音響く
コツコツとアスファルトの上歩く音
ざわざわと木の葉の上歩く音
混ざり合って面白い
こんな寒い日は
ただ家の中で
お茶でもみかんでも
飲んで食べてしたいけど
寒さの中にある季節を見つけに僕はコートの襟を立てて
この道を歩く
秋も深まって
冬がやって来る
その当たり前な中にある幸せを探すみたいに
ポケットの中
人知れず紛れ込む
木の葉一枚
風に乗せて
高い木より高く
空の向こう消えてく
そんな時の流れの中
たゆたうように
僕は歩く 歩く
それが僕の冬の歩き方。