詩人:どるとる | [投票][編集] |
うなだれる僕の横顔に月の光差し込んで
申し訳程度の灯りが揺れている
生きていることもこの頃は味気ない
味のなくなったガムのよう 耐え難い
歩き続けてどこまで行くのだろう
行き先も宛もない旅の終わりはどこだ
帰り道ひとり気づけば ため息をつく自分を見つける
ごまかすように空を見上げても
ああ 生きること
例えば 息をすること
それさえ嫌になるよ
だけど
例えばいつか消えるなら 今みたいな時間もまぼろしと同じ
だけど痛みは本物
だから逃げられない
窓の向こうの夜
覗き込めばたちまち
万華鏡 いくつもの自分が見える
朝になるまで 悩んでいればいいかな
夜が明けるまで 迷ってればいいかな
すべてまぼろしだ
せめてそう思わせて。